とどろきLAクリニック - 内科・小児科・外科・皮膚科

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コラム

【こどもの水いぼ】プールは?取ったほうがいい?小児科医が解説

  • 内科

  • 小児科

公開日

2026.9.8

更新日

2026.9.8

保育園のプールで水遊びをする3人の子ども。男の子が水しぶきを立てて笑い、女の子2人がビーチボールで遊んでおり、そばで麦わら帽子をかぶった保育士の女性が笛を首にかけて見守っている様子

こんにちは!とどろきLAクリニック 小児科医の寺田です。


🌀 こどもの体にブツブツが出てるけど、プールに入れる?

🌀 水いぼと言われたけど、取ってもらったほうがいい?


「水いぼ」は、肌に小さな盛り上がり(丘疹)ができるウイルス感染症です。

今はプールや登園の制限はなく、そのままでも自然に治る病気です


今回のコラムでは、水いぼでもプールに入ってよい理由と、取るか取らないかの考え方を解説します。


このコラムをご覧いただき、プールの利用や治療を考える材料にしていただけるとうれしいです。



🔸 水いぼとは?ウイルスが原因の皮膚の病気


水いぼは、伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)という病気で、こどもに多い皮膚の感染症です

良性で、命に関わるものではありません。


海外の調査をまとめた報告では、こどものおよそ10〜20人に1人にみられるとされています。


大きさは1〜5mmほどでつやがあり、わきの下や腕の内側にできやすいです。

痛みはほとんどなく、軽いかゆみが出る程度です。

🔸 どうやってうつるの?

うつるのは、おもに肌と肌がふれたときです。そばにいるだけではうつりません


  • 直接接触感染:きょうだいやお友だちと肌がふれ合う

  • 間接接触感染:タオル、浮き輪、ビート板を共用する


海外の調査では、同じ家庭のお子さんの約4割にうつったと報告されています。

気をつけていても完全に防ぐのは難しい病気です。

防ぎきれないこともありますので、気にしすぎなくて大丈夫です。

🔸 プールに入れますか?生活の制限はありません

プールの水ではうつりません

水いぼが原因で園やプールをお休みする必要はありません

日本小児皮膚科学会をはじめ3学会の統一見解でも、プールの水ではうつらないため入って構わないとされています。

ただし、タオルや浮き輪、ビート板の貸し借りは避けましょう


園やスイミングスクールに独自の決まりが残っていることもあるので、通われている施設にもご確認ください。

「水いぼ うつり方」を示す図解。うつりやすい例として「肌と肌の接触」「タオルや持ち物の共用」、うつらない例として「そばにいるだけ」「プールの水ではうつらない」をイラストで対比している。下部には「園・プールはお休み不要(うつるのは水ではなく、貸し借りや肌の接触から)」という注意書きと「※利用施設にご確認ください」の但し書きが添えられている

広げないために家庭でできること

✅ タオル、浮き輪、ビート板は共用しない

✅ 数が多いときやじゅくじゅくしているときは衣類などで覆う

✅ お風呂やプールのあとはしっかり保湿する

✅ 爪を短く切る


部屋中の消毒は不要で、基本は手洗いで大丈夫です。

🔸 治るまでどのくらい?水いぼの経過

水いぼ一つひとつは数か月程度で治るといわれていますが、次々に新しくできるため、全部が治るまでには時間がかかります。


海外の調査では、平均13か月で治り、1年半の時点で約3割、2年でも約1割に残っていたと報告されています。

個人差が大きいのも特徴です。


赤みを帯びたり硬くなったりすると悪化したように見えますが、治る直前の変化のことがあります。

ただし、周りまで赤く広がる、汁が出る、痛がる場合は、かき壊した部分に細菌がついている可能性があるため、早めにご相談ください。

「水いぼの経過」を示す図解。腕に水いぼができた男の子のイラストとともに「水いぼは、何もしなくても治る傾向にあります」と説明。海外の調査データとして、全部が治るまでの期間は平均13か月、1年半では約3割が残り、2年でも約1割が残るという時系列が示されている。下部には「次々に新しくできるため、全部が治るまでには時間がかかります。個人差が大きいのも特徴です」という補足がある

🔸 取るか、経過をみるか|当院での考え方と流れ

水いぼは、特に治療をしなくても自然に治る病気です。

プールに入ってよいとされた今は、急いで取る必要はありません

一方で、増える前に取っておくという選択肢もあります


早く治すために「ピンセットでつまんで取る」治療がありますが、少し痛く、お子さんが怖がることも少なくありません。

取ったあとに、あとから新しい水いぼが出てくることもあります。

増えてくる前に取るのも選択肢の一つ

ただ、自然に治るとはいえ、時間がかかります。

かゆみなどの症状で困っているのなら、取るのもよいでしょう


水いぼは人から人にうつるだけでなく、体のあちこちに増えていくことがあります。

とくにアトピー性皮膚炎など、肌がデリケートなお子さんは増えやすいので注意が必要です。


5〜6個くらいなら痛みに耐えることができても、10個、20個となるとつらくなることがあります。

今では麻酔テープを事前に貼ることで、痛みを減らすこともできます


処置を希望する場合は、数が少ないうちの方が、1回の処置時間を短くできることがあります。

数が増える前に取るのも、方針の一つかもしれません。


水いぼの治療には他にもいくつか選択肢があります。

ご自身で調べて気になるものがあれば、診察のときにご相談ください。

どんな方針がよいかは、一緒に決めていきましょう。

当院での流れ

当院で水いぼをつまんで取る場合は、事前に診察をして、当日は麻酔テープを使ってから処置を行います。

麻酔テープは効き始めるまでに時間がかかるため、受診の1時間ほど前にご自宅で貼っていただくとスムーズです

診察室で医師が母親と女の子に「受診の1時間前に貼って・・・」と説明している様子。医師はクリップボードを手に持ち、机の上には処方袋とカレンダーが置かれている

当院では小児科医もお子さまの皮膚の病気を診察しており、水いぼの診断と麻酔テープの処方は小児科でも行えます。

一方で、つまんで取る処置を行っているのは、皮膚科医が対応する「皮膚科専門外来」です。

先に小児科で診断と麻酔テープの処方を済ませ、皮膚科専門外来の日に麻酔テープを貼ってくると、スムーズに処置できます。


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🔸 よくあるご質問

Q. きょうだいにうつらないよう、別の部屋で寝かせたほうがいいですか?

A. そこまでする必要はありません。うつるのは直接ふれたときなので、洋服で隠れている部位なら一緒に寝ても大丈夫です。タオルの使い回しは避けたほうがよいですが、ご家族だと感染してしまうこともあります。神経質にならなくて構いません。

Q. 一度取ったのに、また出てきました。治っていないのでしょうか?

A. 取り残しではありません。ウイルスがついてから見えるまで2〜6週間かかるため、すでにうつっていた分が遅れて出てきます。海外の調査では1回の処置で約7割、2回目までに多くが治ったと報告されています。

🔸 まとめ|あわてなくて大丈夫。夏を楽しく過ごすために

水いぼは、そのままにしておいても自然に治ることがほとんどです。

プールや登園の制限もありません。


水いぼを取るか、経過をみるか。どちらにも良い面と負担があります。


<経過をみる>

⭕️痛い思いをせずにすみます

❌️治るまでに時間がかかり、増えることがあります


<つまんで取る>

⭕️数が少ないうちなら、お子さんの負担も少なく済みます

❌️少し痛みがあり、あとから新しく出てくることもあります


数やかゆみ、生活への影響をふまえて、一緒に決めていきましょう。


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このコラムが、水いぼで迷っているご家庭の参考になればうれしいです。


【参考文献】

  1. 日本小児科学会「学校、幼稚園、認定こども園、保育所において予防すべき感染症の解説」(2025年4月改訂版)

  2. こども家庭庁「保育所における感染症対策ガイドライン」

  3. Olsen JR, Gallacher J, Piguet V, Francis NA. Epidemiology of molluscum contagiosum in children: a systematic review. Fam Pract. 2014;31(2):130-136.

  4. Chen X, Anstey AV, Bugert JJ. Molluscum contagiosum virus infection. Lancet Infect Dis. 2013;13(10):877-888.

  5. Olsen JR, Gallacher J, Finlay AY, Piguet V, Francis NA. Time to resolution and effect on quality of life of molluscum contagiosum in children in the UK: a prospective community cohort study. Lancet Infect Dis. 2015;15(2):190-195.

  6. 日本皮膚科学会「皮膚の学校感染症に関する統一見解について」

  7. 日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会「皮膚の学校感染症とプールに関する統一見解」(平成25年5月)

  8. Butala N, Siegfried E, Weissler A. Molluscum BOTE sign: a predictor of imminent resolution. Pediatrics. 2013;131(5):e1650-e1653.

  9. Maeda-Chubachi T, et al. Berdazimer gel for molluscum contagiosum. JID Innov. 2021;1(3):100019.

  10. Leung AKC, Barankin B, Hon KLE. Molluscum Contagiosum: An Update. Recent Pat Inflamm Allergy Drug Discov. 2017;11(1):22-31.

  11. マルホ株式会社「ペンレステープ18mg」添付文書

  12. Harel A, Kutz AM, Hadj-Rabia S, Mashiah J. To Treat Molluscum Contagiosum or Not—Curettage: An Effective, Well-Accepted Treatment Modality. Pediatr Dermatol. 2016;33(6):640-645.

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