猫や犬でストレス軽減!?高血圧とストレスの関係を解説
内科
公開日
2026.3.31
更新日
2026.6.1

こんにちは!とどろきLAクリニックの寺田です。
私は猫をこよなく愛しているのですが『ねこ検定公式ガイド BOOK 中級・上級編 新版(2022年度改訂)』の中に、とても興味深い研究が紹介されていました。
その研究は、ペットがいると安静時の心拍数や血圧が低く、ストレスがかかる場面でも血圧が上昇しにくいという内容です。感覚と一致する方も多いのではないでしょうか?
今回のコラムでは、この研究が具体的にどんな内容なのか、医師目線で解説していきます。
🔸 【まずは前提を解説】高血圧とは?
高血圧とは、血圧が高い状態のことです。
診察室での収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg以上、または拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上の場合などに「高血圧」と診断されます。
日本人の高血圧の多くは、はっきりとした原因が特定できないタイプです。
食塩のとりすぎや肥満、運動不足、ストレス、遺伝的な体質など、さまざまな要因が重なって起こると考えられています。
🔸 高血圧とストレスの関係
高血圧に影響を与える要因の一つが、ストレスです。
ストレスを強く感じると、自律神経が乱れ、心拍数が上がったり血管が収縮したりします。こうした状態が続くと、血管に負担がかかり、高血圧につながる可能性があります。

ストレスの原因は、気候や睡眠不足、人間関係など、さまざまです。
ただし、すべてのストレスが悪いわけではありません。同じストレスでも、その人の受け止め方によって心身への影響が異なります。
うまく対処できなかった場合には、心身にさまざまな影響が現れてしまいます。
🔸 ペットの飼い主はストレスが軽減する!?
私はいつも猫たちに癒されているのですが、みなさんも「ペットといると癒やされる」と感じたことはありませんか?
実は、そんな感覚を科学的に裏付けるような研究があります。
研究でわかったペットとストレスの関係
アメリカのカレン・アレン博士らが行った研究では、犬や猫などのペットがいることはストレス軽減につながる可能性があると示されています。
研究で示された主な結果は、次のとおりです。
ペットを飼っている人は、平常時の心拍数や血圧が低い
ストレスがかかる場面でも、ペットがそばにいることで心拍数や血圧の上昇が小さく、回復も早くなる
以下のグラフは、白い□がペットを飼っている人、黒い■がペットを飼っていない人を示しています。

ペットを飼っている人と飼っていない人では、平常時の心拍数や血圧に違いが見られます。つまり、普段のリラックス状態が異なるということがわかります。

こちらは、それぞれ左から2番目のグラフに注目してみてください。
これは、白い□が「ペットが同席した状態」、黒い■が「友人が同席した状態」で、暗算の課題を行った後の心拍数・血圧の変化を示しています。
黒い■に比べて白い□の上昇が明らかに小さいことがわかります。つまり、友人がそばにいるよりも、ペットがそばにいるほうが血圧・心拍数の上昇が抑えられているということです。
おそるべし、ペットパワーですね。
実際に、身体の変化があり、パフォーマンスの発揮にも影響しているという点は、個人的にも興味深い結果だと感じています。
人よりペットの方がリラックスできる!?
研究では、配偶者がそばにいる場合よりも、ペットがそばにいるときの方が、血圧や心拍数の上昇が抑えられる傾向が見られました。

この結果について、研究者は次のように考察しています。
“人間には評価される不安を感じるが、ペットは評価を下さないため、その不安が生じない”
人は、たとえ身近な相手であっても、無意識のうちに「うまくやらなきゃ」「失敗したらどう思われるかな」という不安を感じてしまうことがあります。
一方で、ペットは飼い主を評価したり批判したりしません。
こうした安心感こそが、ストレス軽減につながっているのかもしれません。
🔸 まとめ|ストレスと上手に付き合おう
今回のコラムでは、高血圧とストレスの関係、猫や犬などのペットがストレス軽減に与える影響について、お話をしました。
ストレスは、高血圧にも関係しています。
日々のストレスと上手に付き合うことは、心身の健康を保つうえでも大切です。
猫や犬を飼っている方は、ぜひ存分に癒されてください(笑)。
ペットがいない方も、リラックスできる時間を意識的につくることを心がけてみると良いでしょう。
(※ ペットを迎えることは、大きな責任を伴います。ご自身やご家族の状況をふまえて慎重に検討しましょう。)
🌀 高血圧と言われて心配
🌀 ストレスが身体に影響していないか不安
そんな方は、お気軽にご相談ください。
とどろきLAクリニックでは、高血圧の治療を行っています。
患者さん一人ひとりの状況に合わせて、お薬の調整や検査のご提案を行うだけでなく、日常生活に取り入れやすい食事や運動のアドバイスも行っています。
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【参考文献】
阿部雅紀. 高血圧管理・治療ガイドライン2025 ~改訂ポイント~. 日大医誌. 2025;84(6):257-261.
Allen K, et al. Cardiovascular Reactivity and the Presence of Pets, Friends, and Spouses: The Truth About Cats and Dogs. Psychosom Med. 2002;64:727-739.
厚生労働省.こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
厚生労働省.健康日本21アクション支援システム(e-ヘルスネット).高血圧
厚生労働省.健康日本21アクション支援システム(e-ヘルスネット).ストレス
東京都保健医療局.血圧が高めの方へ|とうきょう健康ステーション