インフルエンザはいつ病院に行くべき?受診の目安と危険な症状を解説
内科
小児科
公開日
2026.2.5
更新日
2026.6.1

こんにちは!とどろきLAクリニック 小児科医の寺田です。
🌀 インフルエンザかもしれないけど、早く病院に行っても検査結果が出ないと聞いたことがある
🌀 どのような症状なら病院に行く?
そのような不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
今回のコラムでは「シリーズ:インフルエンザを正しく知る」第2回として、受診のタイミングと注意すべき症状を解説します。
判断に迷ったときの目安としてご活用ください。
▶︎ 第1回はこちら「【突然の高熱は要注意】インフルエンザの症状・風邪との違いを解説」
🔸 インフルエンザで見逃してはいけない危険なサイン
インフルエンザには重症化のサインがあります。
次の症状が見られたら、すぐに医療機関を受診してください。

ただし、危険なサインがなくても、明らかに様子がおかしい場合は受診しましょう。
高齢者の注意点|症状が目立たないことも
高齢者では、体の反応が若い方と異なるため、インフルエンザの典型的な症状が出にくいこともあります。
<高齢者のインフルエンザ症状の一例>
高熱が出ないこともある
「だるい」「食欲がない」といった症状が続く
いつもより元気がなく、ぼーっとしている
加えて、高齢者は肺炎などの合併症を起こしやすいため、特に注意が必要です。
自分だけに限らず、家族からみても『いつもと違う』と感じたら、早めに受診しましょう。
🔸 最適な受診のタイミング
症状が出たときに、いつ病院に行けばいいのか、迷う方も多いのではないでしょうか。
結論として、不安を感じたタイミングで受診していただいて構いません。
そのうえで、インフルエンザが疑われる場合、以下の2つの理由から発熱後12〜48時間が、一つの受診目安となります。
理由① 検査結果の信頼性が高まるため
発症直後は、体の中のウイルスがまだ十分に増えていないため、実際にはインフルエンザでも検査で陰性になることがあります。
このため、検査結果をより正確に判断するには、発熱から12時間以上経ってからの検査が望ましいです。
理由② インフルエンザ治療薬が効きやすくなるため
インフルエンザ治療薬は、ウイルスの増殖を抑えることで効果を発揮します。
このため、発症から48時間以内のウイルス増殖がピークに達する前に、服薬を開始することが望ましいとされています。
迷ったときの考え方
受診タイミングに迷ったら、発熱後12〜48時間を目安にしましょう。
ただし、危険なサインがあるときは、経過に関係なく早めに受診してください。
なお、症状の程度や経過によっては、検査や治療薬が必ずしも必要でない場合もあります。
とどろきLAクリニックでは、検査や治療薬についても必要に応じてご相談しながら、一緒に方針を決めていきます。
不安なことがあれば、お気軽にご相談ください。
🔸 夜間・休日に症状が出たときの対処法
夜間や休日に、急に症状が出た場合の対応に迷う方も多いと思います。
ここでは、困った時に役立つ救急の電話相談窓口の活用方法や、休日・夜間診療所の探し方を紹介します。
#7119・#8000(救急相談窓口)の使い分け
判断に迷ったら、まずは全年齢向けの#7119に相談しましょう。
子どもの場合、夜間相談は#8000も利用できます。
電話番号 | 対象 | 対応担当者 | 利用可能時間 |
|---|---|---|---|
#7119 | 全年齢 | 医師・看護師・専門の相談員 | 全日24時間 |
#8000 | 子ども | 小児科医・看護師 | 18:00~翌朝8:00 |
※お住まいの地域によっては、利用できない場合があります。

休日診療所・夜間診療所の探し方
お住まいの地域の休日診療所や夜間診療所は、自治体のホームページや医療情報ネット(ナビイ)で調べられます。
また、とどろきLAクリニックは、365日診療で急な発熱・ケガなどに幅広く対応しているファミリークリニックです。
日曜・祝日は9時〜13時で診療していますので、体調が気になる場合はお気軽にご相談ください。
▶︎ ネット予約はこちらから
🔸 自宅で様子を見る場合の注意点
症状が軽い場合は、自宅療養も可能です。
ただし、乳幼児や高齢者、持病のある方は、症状が軽く見えても重症化することがあるため、早めに受診しましょう。
自宅療養の5つのポイント
自宅療養する際は、以下のポイントを押さえて、できるだけ安静に過ごしましょう。
しっかり休む
不要不急の外出は避け、十分に睡眠をとりましょう。
水分補給をする
尿が普段通り出るのを目安に、ジュースやスープをこまめに飲みましょう。
栄養をとる
水分がとれて尿が出ていれば、食事は無理のない範囲で構いません。吐き気がなければ、食べられるものを優先しましょう。
部屋の環境を整える
こまめに換気し、湿度を保ちましょう。室温は快適と感じる温度を目安にしてください。
市販の解熱剤を使用する
子どもに安全な解熱剤は「アセトアミノフェン」です。
総合感冒薬には不要な成分も含まれているため、望ましくありません。
※不明な場合は医師・薬剤師にご確認ください。

受診が必要になる症状の変化
自宅で様子を見ていても、次のような症状が出たらすぐに受診してください。
【緊急性の高い症状】
✅️ 呼吸が苦しい
✅️ 水分がとれず、尿が出ない
✅️ 解熱剤を服用しても意識がぼんやりしている(呼びかけへの反応が弱い)
✅️ けいれん
【改善しない・悪化する症状】
✅ 4〜5日以上高熱(38℃以上)が続いている
✅ 解熱後に再び発熱した
✅ 夜中十分に眠れないほど、咳がひどい
家族への感染を防ぐ5つの対策
インフルエンザは感染力が強く、家庭内で広がりやすい感染症です。
主に咳やくしゃみのしぶきでうつるため、マスク着用と換気を優先して行いましょう。
家庭内での感染を防ぐために、以下の対策が重要です。
自宅内でもマスク着用(お子様は可能な範囲で)
1時間に1回程度の換気、適切な湿度・温度を保つ
食事のタイミングを分ける
こまめな手洗い
流行前にワクチンを接種しておく
🔸 突然の発熱や体調の変化、放置しないで
インフルエンザは、多くの方が1週間程度で回復します。
一方で、体調が急に変化することもあり、とくに幼児・高齢者・妊娠中の方・持病のある方は注意が必要です。
インフルエンザが疑われる場合の受診目安は、発熱後12〜48時間です。
ただし、呼吸が苦しい・意識がぼんやりする・水分がとれないなどの危険なサインがある場合は、経過時間に関係なく医療機関を受診してください。
「インフルエンザかも?」と不安に感じられた方にとって、このコラムが少しでも参考になれば幸いです。
【参考文献】
厚生労働省・日本小児科学会: 発熱したお子さんを見守るポイント
厚生労働省: インフルエンザ一問一答
Šín R, Kubiska M. Neurological symptoms and complications of influenza in the elderly. Neuro Endocrinol Lett, 2024, 45巻, 5号, p309-314
Mitamura K, Yamazaki M, Ichikawa M, Yasumi Y, Shiozaki K, Tokushima M, Abe T, Kawakami C. Clinical usefulness of a rapid molecular assay, ID NOW™ influenza A & B 2, in adults. J Infect Chemother, 2021, 27巻, 3号, p450-454
厚生労働省: 令和6年度インフルエンザQ&A
総務省消防庁:救急安心センター事業(#7119)ってナニ?
厚生労働省:子ども医療電話相談事業(#8000)について
厚生労働省:休日夜間対応医療機関 - 医療情報ネット(ナビイ)
厚生労働省:インフルエンザによる発熱に対して使用する解熱剤について(2001年5月30日)